コラム

楽天カード、海外進出!

楽天市場でショッピングをする方にはお馴染の楽天カードですが、この度、楽天カードの海外進出が決まりました。進出先は、日本人旅行者が多く、日本文化にも親しみのあるお隣の国、台湾です。

実は台湾は、クレジットカードの発行会社が多く、過当競争が進んでいます。どのくらいの発行会社があるのかというと、その数は36社、カード発行枚数は3,600万枚余りに上ると言います。2013年の台湾の総人口が2,337万人ですから、1人1枚以上カードを保有していることになりますね。台湾のクレジットカード市場は年々拡大しており、今後さらに成長する余地があります。

そのことを見越して、楽天カード会社も37社目に名乗りを上げたのですが、参入したいからといってすぐに会社を設立できるわけではありません。台湾でクレジットカード会社を設立するためには、台湾の金融監督当局である台湾金融監督管理委員会の認可が必要になります。しかし、過当競争が進んでいるため、新規参入のハードルが非常に高く設定されており、今回外資系クレジットカード会社の設立許可が下りたのも、実に12年ぶりとなります。台湾に外資系クレジットカード会社は、アメリカン・エキスプレス、ダイナースクラブ、イオンクレジットサービス、そして今回の楽天カードを含めて4社になります。

では、楽天カードの設立許可が下りた決め手は何なのでしょうか? 台湾金融監督管理委員会によると、台湾における楽天グルーブの経済的貢献が評価されたためと言います。実は、楽天カード株式会社は、2008年から台湾のeコマース事業に参入しており、地道に楽天ブランドを普及させてきました。eコマース事業とは、インターネット通販の売買サービスなど、電子化された商取引全般を指します。楽天会員IDを発行することで、日本の楽天市場や楽天トラブルとほとんど同じサービスを提供しており、楽天スーパーポイントもあります。ご存じのように、楽天スーパーポイントは非常に還元率が高く、楽天加盟店のショッピングを後押しする効果があります。楽天加盟店の経済圏を作り出し、台湾経済の活性化に貢献していることが、今回の設立許可に繋がったようです。

楽天カードは現在、台湾だけじゃなくアメリカへも進出しており、世界的な販路拡大を目指しています。楽天カードの今後の動向がますます気になるニュースですね。