グレーゾーン金利についての基礎知識
最近、色々な場所で目にすることが多くなってきた用語のひとつ「グレーゾーン金利」。この言葉の意味、実はきちんと理解できていない…と言う人も、少なくないと思います。そこで、ここではグレーゾーン金利についての基礎知識を簡単にまとめていきましょう。
■グレーゾーン金利は2つの法律が始まり…?■
グレーゾーン金利という言葉が生まれたきっかけはある2つの法律にあると言われています。ひとつが利息制限法、もうひとつが出資法と呼ばれる法律です。前者は金利の最大値は18%までという決まりの法律なのですが、後者ではなんと29.2%まで認められてしまっています。よって、18%より上から29.2%までの11.2%が金利の曖昧な領域となってしまい、この部分がグレーゾーンと呼ばれるようになったのです。
■グレーゾーン金利によって出てしまった過払い金■
お金を貸す会社側は、金利によって稼ぎをあげています。そのため、会社側の本音としては「出来るだけ高い金利でお金を貸したい」というところでしょう。こうしてグレーゾーン金利が明るみに出るまでは、殆どの会社が29.2%を上限金利として定めていたといいます。しかし、利用者側にとってはとんでもない話です。利息制限法では18%上限であるはずなのに、それ以上の金利を課せられている…となれば、当然差額の返還を要求する人も出てくるもの。こうして多くの利用者が、利息制限法で定められた18%以上の金利によって支払ってしまった過払い金の返還を要求する裁判を起こしているというわけなのです。
■グレーゾーン金利はクレジットカードにも関係あるもの■
金利のお話は主に消費者金融などのものと考えられがちですが、そんなことはありません。このグレーゾーン金利問題は、クレジットカードを利用している人達にも十分関係のある話なのです。例えば、クレジットカードでもリボ払いや分割払い、キャッシング機能など金利が関わる部分はたくさんあります。そのため、クレジットカード会社の中にも過去にグレーゾーン金利を基準にしていたところが多数存在していたのです。そのため、クレジットカード利用者にも、十分関係のあることと言えるでしょう。